日生不動産販売マンションライブラリ

記事紹介2026年10月18日

中古マンション、金利上昇でも「今が買い時」? 年収2,000万円以上の世帯に見られた傾向

大和ハウスグループのコスモスイニシアは、「中古マンション購入検討者・購入者の価値観と購入行動に関する調査」の結果を10月5日に発表した。調査は2026年8月31日~9月4日の期間、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)在住の20~60代男女のうち、直近2年以内に中古マンション購入を検討している500名と、直近2年以内に中古マンションを購入した500名の、計1,000名を対象に行われた。

はじめに直近2年以内の中古マンション購入者に対し、購入したマンションの種別を聞いたところ、半数を超える53.2%が「リフォーム・リノベーション済み物件」と回答した。

また、中古マンションを検討・購入するにあたって最も重視する(した)ことでは、最多が「物件価格」(18.2%0、次いで「交通利便性」(13.0%)、「資産性」(10.5%)、「生活利便性」(10.4%)、「自分たちらしい暮らしができるか」(7.8%)、「広さ・間取り」(7.7%)となった。

物件価格や日々の暮らしやすさといった基本条件に加え、将来の資産価値まで踏まえた多様な項目を重視している買い手の意識が明らかになった。

世帯年収別に中古マンションを検討・購入するにあたって最も重視する(した)ことを分析すると、年収1,000万円未満までは「物件価格」、年収1,000万円~1,500万円未満では「交通利便性」がそれぞれ最多となった。

一方、年収1,500万円以上では「資産性」、「交通利便性」が上位となり、年収3,000万円以上の世帯では「資産性」に次いで、「管理状態・共用部の状態」が続いている。「管理状態・共用部の状態」の回答割合は15.4%と、世帯年収3,000万円未満と比較して高く、世帯年収水準が上がるにつれて、最重視項目が「物件価格」から「資産性や管理状態」へとシフトしている実態が明らかに。

また、最重視項目の違いに加え、市場環境の変化に対する購入姿勢にも世帯年収による差異が見られる。住宅ローン金利の上昇や中古マンション価格の高騰を受けて、購入に対する考え方や判断に変化が生じたかを聞いたところ、全体では「以前より慎重・保守的な判断をするようになった」が40.6%、「以前より積極的・早めに動くようになった(待つより今の方がいいと感じた)」が28.5%、「特に変化はない」が30.8%という結果に。なかでも、世帯年収2,000万円以上においては、「積極的・早めに動くようになった」の回答割合が、「慎重・保守的な判断をするようになった」を逆転し、最多回答となった。金利上昇・価格高騰という同一の市場環境下においても、世帯年収の違いによって行動・判断が異なることが示されている。

中古マンションを検討・購入するにあたって不安に感じている(感じた)ことでは、「物件の管理・修繕状態」(36.9%)に次いで「資産価値の下落」(31.8%)、「住宅価格の上昇」(31.4%)、「金利上昇」(31.0%)、「月々の返済負担」(30.5%)と、資金面に対する不安の声が上位に挙がっている。

こうした懸念に対し、住宅ローン金利の上昇や中古マンション価格の高騰を受けて、検討・購入時に変更・見直したこととしては、「特にしていない」(26.8%)が最も多く、次いで、「情報収集の範囲を広げた」(23.5%)、「予算(購入上限額)を見直した」(21.2%)、「物件の広さ・間取り条件を見直した」(20.5%)、「郊外・別沿線など希望エリアを見直した」(20.4%)が続いた。年代別で見ると、20代は「広さ・間取り条件」、「希望エリア」、30代は「情報収集の範囲」、「広さ・間取り条件」、40代は「情報収集の範囲」、「予算」、50代、60代は「特にしていない」が上位に挙がっており、世代によって見直しのポイントが異なることが明らかに。

「情報収集の範囲を広げた」という動きに関連し、中古マンションの物件探しや情報収集時の利用手段を聞いたところ、「不動産ポータルサイト」(50.9%)に次いで、「不動産会社への相談」(32.6%)、「販売会社のHP」(32.6%)、「室内見学への参加」(27.3%)、「SNS・動画サイト」(25.4%)¥、「Webメディア・ブログ」(25.0%)、「家族・知人からの紹介や口コミ」(19.1%)と続いた。写真や動画による視覚的なイメージや、リアルな口コミを通じた情報収集も主要な検討ツールとなっており、多様な手段が情報収集時に利用されていることが分かった。

中古マンションの購入・検討時の住宅ローン利用状況では、半数を超える53.8%が「利用する予定/利用した」と回答。その利用者・利用予定者のうち20.8%が「ペアローンを利用する予定/利用した」と回答しており、世代別で見ると20代では30.2%と特に高い傾向が見られる。

また、住宅ローンの利用者および利用予定者が選択した/選択予定の借入期間は「21~35年」が50.4%で最多となった一方、35年を超える「超長期ローン(36〜50年)」も16.9%存在した。

さらに、金利上昇や価格高騰を受けて、検討・購入にあたり変更・見直したこととして「変動金利・固定金利の選択」と回答した層に対して、金利タイプの見直し内容を聞いたところ、中古マンション検討者層では「変動金利から固定金利への変更」(42.9%)が最多となった。対して中古マンション購入者層では、「変動金利のまま、金利の低い変動金利に借り換えた」(41.1%)が最多となり、検討者層と購入者層の間で金利タイプ選択の傾向に差が見られる結果となっている。世帯構成別では、子どもあり・共働き世帯が「変動金利から固定金利への変更」(34.9%)と安定を重視する傾向にある一方、子どもなし・共働き世帯は「固定金利から変動金利への変更」(32.3%)と金利メリットを重視する傾向にあり、世帯環境による判断の違いも明らかになった。

リフォーム・リノベーション済み物件を選択した理由を、中古マンション検討者と中古マンション購入者で比較すると、「リフォーム・リノベーションによる内装・設計の魅力があるから」は、検討時(38.2%/第2位)から購入時(30.5%/第3位)に至るまで一貫して高い支持を集めており、リフォーム・リノベーション済み物件におけるコアな魅力となっていることが分かる。

一方で、検討者では「価格が割安だから」(40.1%)が最多だったのに対し、購入者では「即入居できるから」(32.3%)が最多、「立地が良いから」(31.2%)が続いており、「価格が割安だから」(29.7%)よりも優先される結果となった。内装・設計の魅力も重視されつつ、最終的な購入決断においては、価格以上に「完成状態を確認してすぐに住み始められる即時性」や「後から変えられない好立地」が上回っている実態がうかがえる。

最後に、中古マンション購入者に、購入後の後悔ポイントを聞いたところ、「特に後悔はない」(33.0%)が最多となった。次いで「広さ・間取り」(14.4%)、「交通利便性」(12.6%)、「生活利便性」(11.8%)、「管理状態・共用部の状態」(11.6%)が上位に挙がった。

購入時に重視した項目と購入後の後悔ポイントを順位で比較すると、購入時に重視された項目で1位(45.6%)であった「物件価格」は、後悔ポイントでは9位(9.0%)へと順位を下げた。一方、重視された項目として上位であった「広さ・間取り 」(42.4%/第2位)、「交通利便性」(40.0%/第3位)、「生活利便性」(37.0%/第4位)は、購入後の後悔ポイントとしてもそれぞれ「広さ・間取り」(14.4%/第1位)、「交通利便性」(12.6%/第2位)、「生活利便性」(11.8%/第3位)と、上位を維持してる。

さらに、「管理状態・共用部の状態」については、購入時の重視項目としては第8位(26.6%)にとどまっていたのに対し、購入後の後悔ポイントでは第4位(11.6%)へと順位が上昇した。

中古マンションの購入では、物件価格や住宅ローンの金利に目が向きがちだが、購入後の後悔として挙がったのは「広さ・間取り」や「交通利便性」、「生活利便性」など、日々の暮らしに直結する項目だった。購入後に変更しにくい条件だからこそ、予算だけで判断せず、実際の生活を具体的にイメージしながら物件を選ぶことが大切になりそうだ。

(マイナビニュース プレミアムより引用)